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改善事例

74歳/男性(要介護5→要介護4/平成27年9月~)

体力が著しく低下している パーキンソン病へのアプローチ

レッツ倶楽部 青森東 パーキンソン病(H23年~H27年4月新薬治験参加するも合う薬が見つからず、身体機能低下。H27年4月肺炎危篤にて治験中止)、甲状腺がん、腰椎ヘルニア、胃潰瘍

http://youtu.be/_8C0Moq_0Po

●要介護の原因
パーキンソン病(H23年~H27年4月新薬治験参加するも合う薬が見つからず、身体機能低下。H27年4月肺炎危篤にて治験中止)、甲状腺がん、腰椎ヘルニア、胃潰瘍


●この改善事例のポイント

  • パーキンソン病の患者さまは、さまざまな症状により運動不足になりがちで、著しい体力の低下が見られることがたびたびあります。
    また、うつ症状、無関心、認知障害を引き起こす可能性もあります。
  • 長い期間、身体を動かさないことにより、体力が低下し、筋肉や関節も硬くなり、さらに身体を動かすことが億劫になるという悪循環になってしまいがちで、進行性ということもあり、やむを得ず内服薬の調整が必要となるケースも多い病気です。
  • 今回、パワーリハビリテーションを提供することで、体力の回復が図られ、ご利用者さまの生活の質が向上し、活動意欲の向上が見られました。

●リハビリを始めたきっかけ
起き上がり、横臥位、更衣に介助を要し、入浴も介助にて、シャワー浴を行っていました。
また、身体機能と意欲の低下が著しく見られ、自宅では無動・歩行困難となって座り込むことも多く、引きこもりがちになっていたために、身体機能の向上と活動意欲の向上に改善の必要がありました。

●リハビリを始めてから・・・
マシン動作・リズムが安定せず、スタッフのサポートにて実施していましたが、スタッフのカウントリズムにも合わせられるようになり、見守りにて取り組んでいます。 
座り込みもなくなり、自宅での活動量も増え、起居動作・更衣・入浴も、自身でできるようになりました。また、車イスを使用していたのですが、今では普通のイスを使えるようになりました。


平成27年6月1日 平成27年10月1日
Timed UP & GO 11秒22 9秒72
開眼片足立ち 6秒 3秒
握力 右:19.0 kg 左:16.4 kg 右:23.1 kg 左 :18.5 kg
ファンクショナルリーチ 33.0cm 35.0cm
長座位体前屈 12.5cm 14.0cm
30秒間足踏み 28回 28回
水分摂取量の変化 400ml 600ml
主訴の変化 無動:出現時自身で手足を動かし、回復を待つ。
振戦:強い
無動:現れることなく経過。
振戦:緩和
薬の調整していなくても身体が動かしやすくなり日内変動の起伏が少なく過ごせている。
生活状況等の変化 発語少なく表情が乏しい 言葉が出にくい時もあるが自ら声を掛けたり、笑顔も出てきている。

無動となることが頻回で、トイレに間に合わないことが多かったのですが、パワーリハビリテーションを提供することにより、無動は緩和され、内服薬での調整を必要とせずに、身体状態の向上が図られています。
身体を動かしやすくなり、歩行が安定したことで、誕生日に家族と外食に行くなど、活動意欲の向上もうかがえました。
他のご利用者さまの前向きにトレーニングしている姿や交流により刺激を受け、意欲的にトレーニングに励んでいることが、体力向上・パーキンソン症状緩和につながり、ADLの改善が図られたのではないかと考えます。
パーキンソン病は、うつ症状や意欲低下を伴うことが多い症例ではありますが、他者との関わりを持つことで意欲低下を防ぐことができ、前向きな気持ちでトレーニングしています。
当事業所においては、前向きなご利用者さまの気持ちを少しでも後押しできるよう、『自宅でできる簡単トレーニング』をスタッフの写真付きでレッツ倶楽部通信に掲載し、お渡ししています。
ご自宅に伺うと、そのレッツ倶楽部通信が壁に貼られており、筋肉の不活動化を防ぐ意識づけの一因を担うことができていると思いますので、今後も定期的に掲載し、ご利用者さまの運動機能維持・向上をサポートしていきたいと考えています。

(レッツ倶楽部 青森東)

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